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新生児仮死と新生児呼吸障害という壁。産後ブルーと先行き不安に翻弄された入院生活。

訪問ありがとうございます。

4ヶ月のだいちゃんを育児中のじゅりいです。

 

前回に引き続き、新生児仮死、新生児呼吸障害だっただいちゃんが生まれた時の話を書こうと思います。

 

出産直後のお話はこちら。

 

目次

産後ブルーの始まり?

NICUでは、開放型保育器(ラジアントヒーター。看護師さんは岩盤浴って言ってました(笑))にオムツ一丁で寝かされ、左手の甲に点滴、心電図・呼吸回数・酸素飽和度のセンサーを身体に貼り付けられ、首から上は酸素投与のフルフェイスヘルメットといういでたちのだいちゃん。

お部屋にはもう一人、同じような装備を身につけた赤ちゃんがいました。

 

 

産後数時間で、ようやく頭も整理されてきて、状況を受け入れることができました。

 

これ、夢じゃなかったんだ・・・

出産の時、私がもっとちゃんと呼吸していれば、こんなことにならなかったかもしれないのに・・

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・

 

かなり罪の意識に苛まれていました。

すごい自責の念で、押しつぶされそうで、病室で泣いていました。

今思えば、産後によくみられる産後ブルーというやつで、情緒不安定になっていたのかもしれません。

 

ですが、悶々としてばかりもいられません。

今度は母乳育児が始まります。

 

初乳を搾乳&後陣痛

さっそく助産師さんが病室にやってきて、

「初乳が出るかやってみますねー」

と私のぱいを搾り始めました。

まだ、乳首が刺激に慣れていないため、これが痛いのなんの(ノД`)・゜・。

 

ウウッ!!と声がもれ、顔をしかめると、

「ごめんねー、痛いよねー。」

と言いながらも容赦ない助産師さん。

 

黄色っぽい初乳が少しだけにじみました。

「この初乳は栄養満点で、赤ちゃんに必要な免疫もたくさん含まれてるからねー」

とのこと。

初乳が大事なのは分かるけど、痛すぎるよコレ・・・

しかも、乳首の刺激で母乳が出るたびに、後陣痛が発生。

 

後陣痛は、子宮が急激に収縮することで起こる痛みなんですが、これもなかなか痛い!

出産当日の夜は、定期的に襲ってくる後陣痛でほとんど眠れませんでした。

 

激痛だった出産を終えてからも、まだ痛みと戦わないといけないなんて(T_T)

 

NICUでの授乳生活

それから、3時間おきにNICUへ通う日々が始まりました。

 

他の赤ちゃんはお母さんと同じ部屋にいるんだよね。。

いいなー、うちの子はいつになったら母子同室になれるんだろう。。

 

いつもこんなことを考えながら通っていました。

 

でも、授乳は待ったなし!!

ありがたいことに、呼吸障害がありながらも、だいちゃん食欲旺盛だったんです。

出始めた母乳も、哺乳瓶のミルクも、ごくごくとよく飲んでくれました。

 

食欲があるってことは、生命力があるってこと!

きっと大丈夫!

そう言い聞かせていました。

 

ただ、管だらけのだいちゃんを抱っこして授乳するのは、けっこう骨が折れることでした。

抱きあげただけで、各種モニターのアラームが「ピンポンピンポン」と鳴り始め、看護師さんが飛んできます。

 

抱っこの向きを変えるたびに管がからまってしまうので、授乳中だけ管を機器から外してもらったこともありました。

 

授乳の時怖かったのが、酸素飽和度の低下。

呼吸障害なので測定器を常時装着しているのですが、哺乳瓶でミルクを飲ませていると、酸素飽和度がみるみる下がっていくんです。

 

恐ろしいことに、無呼吸で飲んでるんです。

90%以下になると、アラームが鳴ります。

飲み始めて10秒くらいで鳴ることもしょっちゅうでした。

 

本人は平気な顔してごくごくと飲んでいるんですが、そのうち唇が紫色になっていくのが分かります。

哺乳瓶を外すと、「はっはっはっは」と短い呼吸を繰り返すだいちゃん。

 

下がってきた!と思ったら、

哺乳瓶を外す→また飲ませる→また外す

の繰り返しでした。

 

装備がだんだん外れていく

出産3日目には、

「飲めているから、点滴外して大丈夫そうだね」

ということで、点滴が外れました。

 

それから、酸素投与も、呼吸が落ち着いてきたからということでフルフェイスヘルメットが外れ、ルームエアで様子を見ることに。

 

そして出産4日目、心電図・呼吸回数のモニターも外れました。

同日午後、酸素飽和度測定器のみ装着という条件付きで、とうとう待望の母子同室になれました!!

ずっとオムツ一丁だった格好から、ベビー服を着てコットに入れられやってきました。

 

やっと母子同室に

やったーー!!!

とうとう同じ部屋に来てくれたね、待ってたよ!!

 

それはもう嬉しかったです。

 

ちょうどその日は、職場の上司や家族が面会に来る予定だったので、タイミング良くだいちゃんを抱っこしてもらったりすることができました。

 

その夜、環境が変わったからか、なかなか寝付かないだいちゃん。

まだ昼夜の区別もつかない時期なので仕方ないですが、夜中もちょっと寝ては起きて泣く、を繰り返してました。

 

それまでは、3時間おきにNICUへ行って、オムツ替え・授乳・哺乳瓶準備・ミルク飲ませる、といった手順を作業的にこなしている生活だったので、泣いたらあやす、という作業は助産師さんや看護師さんにお任せしていたわけです。

 

泣いたらあやす、という作業が増え、授乳の回数も増えたので、母子同室は嬉しかったけど、やっぱり疲れました。

嬉しさで頑張れたという感じでした。

退院前日に、まさかの・・・

そして次の日。

この日は退院前診察で、だいちゃんも私も診察を受けました。

これで問題なければ、明日一緒に退院できます。

 

新生児仮死とか、新生児呼吸障害とか、最初はどうなることかと思ったけど、どうってことなくてよかった。

 

私の診察はすぐに終わり、だいちゃんの診察が終わるのを待ちます。

 

でも、なかなか帰ってきません。

 

・・・・・・?

おかしいな、どうしたんだろ?

ちょうど旦那さんが面会に来ていたので、「遅いね」と話しながら待っていました。

 

少しすると、看護師さんが来て、

「ちょっといいですか?小児科の先生からお話があります」

 

何だか嫌な予感がしました。

 

急いでNICUへ行くと、小児科の先生がだいちゃんの傍らで待っていて、

「先程退院時診察をしましたが、呼吸を休んでいる様子が見られましたので、少し退院を延期して、様子を見させてもらいます

 

????!!!!

呼吸を休んでいるだって?

 

詳しく話をうかがうと、寝ている時に呼吸していないことがたびたびあったのだとか。

診察時、モニターをつけてみて確認したようです。

 

昨日、私の部屋にいた時も呼吸止まっていたの?

全然分からなかった・・・・・

 

ていうか、呼吸を休むってどんな状況よ??

大人だったらありえない。

 

「息をするのもめんどくせー」

ってこと!?

 

解説:

お腹の中にいる間赤ちゃんはへその緒から栄養や酸素を取り入れているので、呼吸をする必要がありません。

出産で、産道を通る時に肺の中の羊水がしぼり出され、産声と共に肺呼吸が始まるのですが、だいちゃんのように仮死状態だったり、肺に羊水が残っている状態だと、この肺呼吸がすぐにうまくいかないんです。

少しずつ肺内の羊水が吸収されていき、だんだんと呼吸も上手にできるようになります。

 

外の世界に順応するまでに、時間がかかる赤ちゃんもいるということのようです。

:解説終わり

 

せっかく母子同室になったのに、またNICUへ逆戻りです。

旦那さんも一緒に話を聞いていましたが、割と落ち着いていて、

「診察の時に(呼吸止まっているのが)分かってよかったじゃん。知らないで退院するよりいいよ」

と言っていましたが、私はまた事実を受け止めきれず、涙があふれてきました。

 

NICUがすごく暖かいから、自分の部屋が寒かったのがいけなかったんじゃないか。

(実際には病室もけっこう暖かかったんですがね)

夜間、呼吸が止まって苦しかった時、私寝ていて気付かなかったんじゃないか。

 

考えたってどうしようもないことなんですけど、また自責の念が復活してきて、頭の中をぐるぐると駆け巡ってしまいます。

一緒に退院できないことも辛くて、しばらくは涙が止まりませんでした。

 

NICUで同室だったもう一人の赤ちゃんは、だいちゃんより先に母子同室になっていました。

食器を下膳する時にそのお母さんと会って、またNICUに戻ることを話したら、また涙が出てきてしまいました。

 

私、泣いてばっかり。

またNICUでの生活

せっかくの母子同室生活は、一晩で終わってしまいました。

退院延期宣告から、ずっとうつ状態な私。

私だけ先に退院することになりました。

 

だいちゃんはというと、また岩盤浴しながらモニター装着されました。

酸素はヘルメットではなく、鼻へ直接当てるタイプのカニューレに変更。

酸素濃度は少し下がって、ルームエアより少し高い程度に設定されていました。

 

旦那さんが言うように、一緒に退院して家で何か起きるより、病院でしっかり診てもらってから退院した方が確かにいい。

あれこれ考えたところで状況は変わらない。

それよりも、残り少ない入院生活、しっかりだいちゃんのお世話をしてあげなきゃ。

 

しっかりしなきゃ!

 

ブルーな気分に支配されそうな時は、顔を洗ったりほっぺを叩いたりして気持ちを切り替えました。

 

そして、私だけ先に退院

退院当日は、だいぶ落ち着くことができていました。

だいちゃんが入院中は、毎日搾乳して母乳を病院へ届けなくてはならないのです。

 

だいちゃん、食欲はあるんだ。

生命力はあるんだ。

 

気合を入れ直して、退院していきました。

 

 このお話の続きはこちら。

 最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m

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